化学基礎で最初の方に習う基礎的な内容でもある「分子式」と「組成式」ですが、何が何やら違いが良く分からない、それぞれどのような意味があるのかピンと来ないという人も多くいます。
そこで、「分子式」と「組成式」の違いについて分かりやすく説明をします。
「分子式」と「組成式」の違いとは?
どちらも科学基礎で習いますが、「分子式」と「組成式」で躓いてしまうと応用ができなくて困ってしまいます。
そこで、それぞれの違いについて分かりやすく説明をします。
「分子式」とは一つの分子の中に含まれる元素の数すべてを表しており、仮にA100000000000B200000000000という分子があった場合、これを分子式と組成式で表すと、A100000000000B200000000000で構成原子の数をそのまま表すので、これが正解となるのです。
「組成式」とは元素の種類と比を示す式で、化学式の一種ではなく、区別して定義されているものです。
例えばC4H8O2という化学式で表される物質があったとすると、炭素と水素と酸素の数の比は2:4:1で、組成式にするとC2H4Oになるのです。
テーマでよく出題されるのは酢酸と水!?
応用問題でよく出題されるといっても過言ではないのが酢酸と水です。
「酢酸の化学式はC2H4O2、水の化学式はH2Oですが、それぞれの分子式、組成式を求めてみましょう」
といった問題が出されることが多いのですが、このような場合、どのようにして解いていけば良いのでしょうか。
酢酸は分子なので分子式があり、化学式と同じC2H4O2になり、より構造がよくわかるようにCH3COOHという書き方をする場合もありますが、特に問題文中に指示がない場合には、どちらを答えても問題はないのですが、注意をしなければいけないのが組成式です。
組成式はC2H4O2ではないのです。
炭素、水素、酸素の数を見てみると、2:4:2で、公約数の2で割れます。
そのため、炭素と水素と酸素の比が1:2:1だとわかりますが、これよりも小さな数で比にすることはできないので、酢酸の組成式はCH2Oという答えが出るのです。
まとめ
化学では様々な種類の式が出てくるため、その区別がよく分からないという人も多く、「分子式」と「組成式」について躓いてしまう人が多くいますが、化学基礎で最初の方に習う基礎的な内容となっているため、改めて復習をすることが大切です。
組成式は物質の構成原子とその数の比
分子式は分子の構成原子とその数
と覚えておけばとても分かりやすく、応用問題でも比較的に解きやすくなります。
応用問題が出されても問題なく解く事ができるように、しっかりとおさらいをしておきましょう。
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